工務店とのトラブル

建築から3年で『雨漏り』が生じて困っています。対処方法を教えて下さい。

  • まず工務店に雨漏りの原因究明を求める必要があります。
  • 正確な原因にもとづいた雨漏りの修補是正を行うことが必要です。
  • その場しのぎの修補是正では雨漏りを繰り返すことになります。
  • 雨漏りは住宅瑕疵担保保険の保険適用範囲になります。
  • 住宅瑕疵担保保険を使った十分な修補是正工事を行うことを求めて下さい。
  • 建築から3年での雨漏りの主な原因は施工不良です。
  • 修補是正では対処できない施工不良の場合は屋根工事をやり直すことになります。
  • 屋根工事をやり直さなければならない修補是正工事であっても住宅瑕疵担保保険は使えます。
  • 工務店に住宅瑕疵担保保険を使った修補是正を求めることが適当な対処です。

工務店から契約解除を告知された時はどうすれば良いですか。

  • 工務店は特定の場合にのみしか契約解除を発注者に求めることは出来ません。
  • 工務店は発注者の債務不履行(支払いをしない、契約に違反する)時にのみしか契約解除を求めることは出来ません。
  • 契約解除の規定は工事請負契約約款で約されています。
  • 工務店は勝手に契約解除を発注者に求めることは出来ません。
  • そのため契約解除を告知された場合には工事請負契約約款の規定にしたがったものであるか否かを確認する必要があります。
  • 工務店との契約解除のトラブルは大きな問題になることがあります。
  • 契約解除のトラブルは専門家に相談することが必要です。
  • また発注者が契約解除に言及して工務店とトラブルになっている場合には特に注意が必要です。
  • 発注者の契約解除の言及が適切な理由にもとづいていない場合には工務店は民法にしたがい損害賠償を求めて来ることがあります。
  • 注意して下さい。

工務店との工事請負契約は解約できますか?

  • 工務店との工事請負契約は解約できます。
  • 工事請負契約約款の定めにしたがい解約ができます。
  • 工務店の債務不履行義務不履行法令違反等の公的事由により、工事請負契約の目的を達成することが不可能な場合に解約が出来ます。
  • 工事請負契約の解約は出来高精算(工事の出来高を支払うことによる精算)による解約となります。
  • 工事請負契約の解約は公的事由出来高精算によらなければなりません。
  • 勝手な理由による解約は出来ません。
  • 勝手な理由による解約の場合、工務店から損害賠償請求訴訟を起こされることもあります。
  • 注意して下さい。

設計業務委託書について教えて下さい。

  • 設計監理業務委託契約において設計者(建築士)が守らなければならない設計業務の進め方を定めた書類が設計業務委託書になります。
  • 設計業務の進め方を委託者(発注者)と約束をする重要な書類になります。
  • 設計監理業務委託契約で定められた設計業務委託書調査企画業務設計業務からその進め方を具体的に定めています。
  • 設計監理業務委託契約では設計者(建築士)が設計業務委託書を遵守しなければならないことが定められています。
  • 設計者(建築士)が設計業務委託書を遵守しない場合に設計者(建築士)と以下のトラブルがよく起きます。
  1. 希望通りの設計内容になっていないトラブル
  2. 希望通りの工事費用になっていないトラブル
  • このトラブルが起きると設計監理業務委託契約を継続することが困難になり契約解除のトラブルに至ることが一般的です。
  • 注意が必要です。

実施設計図面とはどのような図面かを教えて下さい。

  • 実施設計図面とは委託者の建設意図要求条件を満たした基本設計図面にもとづいて作成された施工の前提となる設計図書になります。
  • 実施設計図面は…
  1. 案内図
  2. 配置図
  3. 求積図
  4. 仕上表
  5. 平面図
  6. 立面図
  7. 矩計図
  8. 基礎伏図
  9. 基礎詳細図
  10. 床伏図
  11. 梁伏図
  12. 屋根伏図
  13. 軸組図
  14. 軸組の金物配置図
  15. 軸組計算表
  16. 電気設備図
  17. 給排水設備図
  18. その他建築確認申請図書
  • から構成されることが一般的です。
  • 実施設計図面は施工の前提となる設計図書となることから施工図面といわれることもあります。
  • 設計者(建築士)は委託者(発注者)に実施設計図面の設計内容を説明し、その承認を得なければならない義務を負っています。
  • その承認の内容は設計内容の承認設計内容による工事費用の承認になります。
  • 実施設計図面の承認をせずに工事の着工すると、工事の着工後にトラブルになることがよくあります。
  • 注意して下さい。

基本設計図面とはどのような図面かを教えて下さい。

  • 基本設計図面とは委託者の建設意図要求条件を満たした工事請負契約の前提となる設計図書です。
  • 基本設計図面は配置案内図仕上表平面図立面図から構成されることが一般的です。
  • 基本設計図面は工事請負契約の前提となる設計図書であることから契約図面と言われることもあります。
  • 設計者(建築士)は委託者(発注者)に基本設計図面の設計内容を説明して、その承認を得なければならない義務を負っています。
  • 具体的には設計内容の承認設計内容による工事費用概算の承認になります。
  • 基本設計図面の承認をせずに工事請負契約を締結すると工事請負契約後にトラブルになることがよくあります。
  • 注意して下さい。

工務店が工期を守らない原因を教えて下さい。

  • 工務店は工期を守らないのではありません。
  • 工務店は工期を守れないのです。
  • 工務店は工期を守りたくても守れないのです。
  • 工務店は資金繰りに困っていると材料仕入が出来ません。
  • 工務店は資金繰りに困っていると下請け業者の発注が出来ません。
  • 工務店は材料仕入下請け業者の発注ができなければ工事を行うことができません。
  • よって工期を守ることができません。
  • 工務店が工期を守らない原因は資金繰りに困っていることに起因しているケースがほとんどです。
  • 資金繰りに困っている工務店は工期を守れないと以下のような言い訳をします。
  1. 「コロナの影響で工事が出来ない」
  2. 「コロナの影響で材料供給が止まっているので工事が出来ない」
  3. 「コロナの影響で下請け業者の予定が立たない」
  • 等々です。
  • 工務店は工期を守らないことが「自分の責任では無い」と言いだします。
  • この言い訳をする工務店は資金繰りに困っています。
  • 上記が工務店が工期を守らない原因です。
  • このような工務店には倒産の心配がありますので注意が必要です。

住宅建築時に必要となる設計図を教えて下さい。

  • 住宅建築時に必要となる設計図は2種類です。
  • ①工事請負契約時に確認をする基本設計図面
  • ②工事着工時に確認をする実施設計図面
  • この基本設計図面実施設計図面が住宅建築時に必要となる図面です。
  • 基本設計図面の確認と承諾をせずに工事請負契約を締結するとトラブルになることがよくあります。
  • 注意が必要です。
  • 実施設計図面の確認と承諾をせずに工事に着工するとトラブルになることがよくあります。
  • 注意が必要です。
  • 建築士は建築士法に於いて基本設計図面実施設計図面の設計内容の説明義務を負っています。
  • 建築士から設計内容の説明を受け、同時に設計内容の確認と承諾をすることが必要です。

監理ミスのトラブルの対処方法を教えて下さい。

  • 監理ミスには2つの原因があります。
  • ①監理者の確認の見落としに原因がある場合
  • 監理者の確認の見落としに原因がある場合は監理ミスの発生頻度は多くありません。
  • ②監理者の違法行為に原因がある場合
  • 監理者の違法行為に原因がある場合は監理ミスの発生頻度は多くなります。
  • 要注意です。
  • 監理者の違法行為に原因がある監理ミスは、建築士が名義貸し行為を行った場合に多岐に渡り発生します。
  • この場合の監理ミスはミスではなく監理不履行に当たります。
  • 建築士が名義を工務店等に貸しているだけで実際に監理は行っていません。
  • 監理者の確認の見落としによる監理ミスの場合、監理者が是正に応じることが一般的です。
  • 監理者の違法行為(名義貸し)による監理ミスの場合、業者は監理ミスを認めようとしません。
  • 是正にも応じないことが一般的です。
  • この場合は法的手続きによる解決が一般的です。

設計ミスのトラブルの対処方法を教えて下さい。

  • 設計ミスには原因があります。
  • 設計ミスは建築士が設計業務のルールを守らないことが原因です。
  • 建築士が以下の設計業務を履行しなかった時に設計ミスは起こります。
  1. 建設意図と要求条件(委託者の希望条件)を確認して、その内容の承認を得る手続き
  2. 基本設計図面(設計概要と概算見積金額)の設計内容の説明をし、建設意図と要求条件に合致していることを確認し、その内容の承認を得る手続き
  3. 実施設計図面(施工図面)の設計内容を説明し、建設意図と要求条件基本設計図面に合致していることを確認し、その内容の承認を得る手続き
  • 建築士が上記の設計業務を履行した時には設計ミスは起こりません。
  • 建築士が上記の設計業務を履行しなかった時には設計内容の確認と承認の無い設計業務を行うことになりますので設計ミスが起こります。
  • 建築士が設計業務において設計内容の確認と承認の手続きを履行していないことを立証することが設計ミスの対処になります。
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